アルティメットの醍醐味は何か?と聞かれたらぼくは真っ先に”読み”と答えます。いやどんな競技であれぼくは”読み”を最優先しています。
3、読み
ディフェンスにおいても”読み”は重要な比重を占めます。なぜならばアルティメットはオフェンスが優位だからです。先にも書いたように、オフェンスが先に動き出すからオフェンスが優位になります。ならばそれを逆手にとってディフェンスが先に動いてみると良い。
しかし先に動くといってもオフェンスに逆手を取られるような大きな動きをしてはならない。動くのは片足、もしくはからだの向き、位置だけにしておかないと動き自体がオフェンスの優位さをもたらしてしまうので注意が必要です。
先にこれらのアクションを起こすことでオフェンスが起こすリアクションを細かく分析するのですが、一番最初のアクションが一番重要で、その試合を左右するといっても過言ではないくらい重要です。なぜならば、”先に入った情報が、後の情報を規定する”からです(『あなたの話はなぜ「通じない」のか』山田ズーニー著より)先にアクションを起こすことでオフェンスがディフェンスの様子を伺います。つまり選択肢が増えるのです。選択肢が増えるということは選択をする必要が生まれ、気持ちが散漫になります。散漫になればパスの精度も落ちてきます。最初のパスが失敗したら次のパスへの挑戦の意欲が格段に下がってきます。これが狙いです。
また”読み”ディフェンスをする際、スローワーの”癖”も観察しておきます。これも先に書きましたが、スローワーのエリアを制限できればディフェンスできる確率が、ぐっと上がりますのでスローワーの”癖”を読んでおけば、最初の一本を抑えることができ、二本目を投げる挑戦意識を削ぐことができます。
このようにディフェンスをする際、”読み”を入れることでディフェンスの質が格段に上がってきますが、注意する点も増えます。それは、頭を使う”読み”をディフェンスに入れることで最初の数週間はディフェンスの一歩が遅れてしまう場合があります。しかしこの頭を使う”読み”を継続していくことで”読む”ことが日常化していき、より高いレベルのディフェンスができるようになります。