1月4日の「アルティメットノートを作ってますか?」でも書きましたが、ディフェンスが苦手な人が押さえたい最後の4つ目のポイントは"ノート"です。
練習や試合、特に白熱した試合であればあるほど、真剣になればなるほど内容を覚えている場合が少ないことはよくあることです。あのプレー!って思うけれどもビデオで観るとさほど出なかったり、大したミスじゃないと思ったこともビデオで観たりチームメイトと話してみると実は結構ターニングポイント的なミスだったり。
覚えているようでいて実は記憶って曖昧で、1時間後には半分以上忘れるという実験結果もあるみたいです。
そして厄介なことに私たちは記憶を美化する傾向にあるようです。先ほど書いた素晴らしいと思ったプレーもビデオで観るとと大したことがなかったりします。反対に悪いことは忘れる傾向にあります。昔、先生に怒られたことは怒られたことだけ覚えていて肝心のなぜ怒られたのかは忘れてしまっている場合が多いはずです。
”ノート”は自分やチームメイトそして対戦したチームを客観的に見ることができます。”ノート”は記憶に頼るのですが、記録することでより記憶に残ります。記憶量が多ければ多いほど対応力が違ってきます。一流選手が記憶力が抜群にいいことはよく知られていることです。記憶を記録にすることで対応力が増し、より鮮明なそして確実なプレーをすることができます。
また客観的に見ることはコーチングの助けにもなります。自分はもちろんチームメイトへのアドバイスの質を高め、より具体的にタイミングよくアドバイスできるチャンスが増えます。これは自分の発信力を高め、チームメイトへのアドバイスの効力も高めてくれます。
そして”ノート”は自分への約束にもなります。”ノート”に書いた実現したいことは自分への約束です。”ノート”に書くだけではなく、それをどうしたら実現できるか考えるチャンスにもなります。書き出すことで、実行、改善への扉を開けることになるのです。
”ノート”にはすごい効果もあります。記憶を記録したりコーチング力を高めたり約束を守る力がつくことも大切ですが、「見えないことも見えてくる」ことがあります。いままでできなかったことのヒントや勝てなかったチームへの突破口がふとした瞬間に見えてくることがあります。そういう力が”ノート”にはあります。
”ノート”は自分自身との対話です。これまで書いた3つのことを忘れず、自分自身との対話を通してディフェンス力をさらに高めていってほしいと思います。