新入生のことが気になる人は意識が高い人だと思います。
チームの存続への意識が高い人。
チームが存続しなければ、自分たちの足跡がなくなってしまいます。
そんなことを直感的に感じているのでしょう。
きっといい経営者もしくはリーダーになります。
”勝ち”にこだわるがあまり存続できなくなったチームは多いです。
それほどに”勝つ”ことは難しいのです。
”勝つ”こと自体はさほど難しいことではありません。
できる人だけで試合をすればいいのですから。
その結果、下級生や試合に出れない人は、いつまで経っても上手くなりません。
自分たちの出番になったときには、うまかった人たちは卒業してしまっています。
試合にも勝てない。チームもまとまらない。やめてしまう。
そういうチームを見てきました。
では、どうすればいいのでしょうか?
今回の問いがそれに当てはまるでしょう。
僕が考える新入生への教え方をまとめてみました。
1、(アルティメットするのが)楽しいと思ってもらう
2、(自分たちを)信頼してもらう
3、(チームを)好きになってもらう
この3点に尽きるのではないのでしょうか。
これらを実現するために、実際僕が実践していることは以下の通りです。
1、(あえて)動き方を教えない
2、新入生がどこへ走ってもパスを出す
3、さっきは取れなかったとしてもパスを出す
4、キャッチミスが続いてもパスを出す
5、キャッチミスしたとしても自分のスローが悪いのだと目を見て謝る
6、(どこでも出せるように)スローの練習をしておく
7、自分がスローミスをしたらその場でスロー練習する
8、褒め続ける
1、(あえて)動き方を教えない
僕は常々動き方を教えません。教えてもできるかどうかわからないからです。動きなんてものはいつの間にかできるようになります。それを阻害している要因が多すぎるから、動きを教えないといけないのです。
2、新入生がどこへ走ってもパスを出す
動きを教えなかったら、どこに走っていいかわからないじゃないか!とお叱りを受けるかもしれませんが、それは問題ありません。私たちの言葉はディスクです。ディスクを投げてあげるのです。言葉をかけるのと同じようにディスクを投げてあげるのです。走る方向の先に、そっと。ディスクが前に浮いていたら絶対にダッシュで取りに行くはずです(もしそうでない人がいたら、心に何か抱えているので別の方法が必要です)。
3、さっきは取れなかったとしてもパスを出す
ディスクをとる動作がすぐにできる人だけが新入生ではありません。普通は取れません。自分だってそうだったはずです。ですから一度や二度のキャッチミスなど気にせず、どんどん投げてあげましょう。キャッチミスをして一番悔しいのは取れなかった本人です。悔しかったら練習するでしょうし、もし練習しなかったとしても、きっと悔しいがっているに違いないと思って、ディスクのどこを取るのかをそっと教えてあげましょう。
4、キャッチミスが続いてもパスを出す
ディスクを投げることはコミニュケーションです。言葉をかけるよりも雄弁です。どこなら取れるのかを話し合いながらディスクを投げ続けましょう。それが信頼を生み、チーム力をあげるのです。
5、キャッチミスしたとしても自分のスローが悪いのだと目を見て謝る
絶対取れるポイントが必ず1つはある。これは僕の座右の銘です。それを探すのが日常になっています。キャッチミスはスローミスです。これは間違いないです。スローが良ければ絶対にキャッチできます。そしてミスした瞬間に、目を見て謝りましょう。繋がりが生まれます。次へのステップが生まれます。そのステップが信頼を生み、チーム力をあげます。
6、(どこでも出せるように)スローの練習をしておく
どこに走るかはその人次第。それに合わせるスローを投げるためには、練習あるのみです。ディスクの高さ、角度、姿勢、スピード、リリースポイントを自在にできるように日頃から練習しておきましょう。
7、自分がスローミスをしたらその場でスロー練習する
これが一番必要な態度かもしれません。ミスはすぐに直す。その姿勢こそ、チームを力強くするポイントです。
8、褒め続ける
誰しも褒められたら嬉しいものです。僕も嬉しいです。褒められたいです。その瞬間に、できるだけ具体的に、目を見て褒めましょう。ハイタッチも良いですね。
そして、上級生の考え方はこうです。
1、(新入生とプレーするのが)楽しいと思う
2、(新入生のプレーを)信頼する
3、(新入生を)好きになる
1、(新入生とプレーするのが)楽しいと思う
新入生はチームメイトです。チームメイトが喜ぶことをするのがチームメイトの存在意義ではないでしょうか?
自分の枠にこだわらず、新しいことに目を向けて欲しいと思います。新しさにこそ成長のチャンスがあります。
チャンスを生かすも殺すも意識次第です。
2、(新入生のプレーを)信頼する
信頼は1日2日でできるものではありません。少しずつ、お互いに近づいていきながら、混じり合って、信頼は生まれていきます。まずは、新入生からの信頼ではなく、こちらが信頼する。それが近道です。
3、(新入生を)好きになる
チームに入ってもらうためには、好きになってもらう必要があります。嫌いなチームには絶対に入りませんから。そのためにはまず、新入生を好きになりましょう。好きこそ、大切な要素です。
まとめ
新入生にアルティメットを教えることが大切なのではなく、アルティメットを好きに、チームを好きになってもらうことが大切なのです。
10人のチームよりも100人がいるチームの方が絶対に強いし、楽しいです。