大学に進学したときに一番困ったのが洋服だった。学生服とジャージしか持っていなかった。沢山必要だったから安い服を買った。
もともと乱雑に扱うことが嫌いなので、大事に着ていた。お気に入りの服が汚れないようにと汚れよけの服を買ったり、お気に入りの服を着なかったりしていた。
気が付くと、沢山の汚れよけの安い服と型落ちした色あせたお気に入りの服がつるしてあった。
何が大切なのか、ようやく知った。
お気に入りの服を、気に入っている間に着ることだ。
汚れてしまったり、破れてしまったら、それまでだ。
衣装ケースに大切にしまっておくことや汚れよけの安い服を買うことではない。
同時に、今ある服を捨ててしまうことでもない。
彼らにも彼らの尊厳がある。
着ないから捨ててしまうことはよくない。
2019年、春。
新しい時代に、新しい幕開け。
変わるのは、まずは自分。