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2/4 日記

友人から譲り受けたディスクの整理をする。非常に大量の、そして思いの詰まったディスクたち。ディスクの地図と言っていいだろう。その人のやってきたこと、やってみたいこと。憧れ、反省、栄光、挫折。いろいろな思いが詰まったその人なりの地図なんだと思った。

 

自分の地図はどんなだろう?

 

初めてゴルフディスクを触ったのはMSカップだったはず。なんとかモールドというディスクとエッジのとんがったディスクを投げた。モールドはどいーんと、とんがったディスクはしゅーんと飛んで行った。一生懸命投げれば投げるほど、左に曲がっていった。今ならわかるけど、エアバンだったからだ。

 

後輩が入ってくるからと慌てて練習した波崎合宿。先輩の小林さんと練習の合間にスロー練習をした。鶴田さんともスロー練習をさせてもらった。小林さんからはサイドスローを、鶴田さんからはバックハンドを教えてもらった。おかげで投げられるようになった。地面に落ちないように懸命に投げたバックハンドはエアバンだった。

 

エアバンはエアバウンススロー(修正しました)ともいう。英語ではたぶんそうだった。知らんけど。アルティメットでは結構有利なスローもディスクゴルフではあだとなった。風を切ってどんどん左に飛んで行ってしまうのだ。そして力を込めて投げれば投げるほど、上向きの力が加わり、手前に戻ってきてしまうのだった。

 

だからディスクゴルフは嫌いだった。だってうまくいかないから。せっかく練習してきて投げれるようになったのに、また振り出しに戻るなんてまっぴらだった。だから避けていた。あとになってまた復活するときも足利の大会でご年配の方にもっとぴっっしり投げんとと言われた。恥ずかしかった。

 

このディスクを投げれないとなぁと思われていることが嫌だった。でもどうしても投げれないディスクがあった。左に左に飛んで行った。本当に嫌だった。でも、初めて面白いって思うようになったディスクに出会った。それが、ラティテュード社のダイヤモンド158gだった。ビューンと飛んで行ったあの軌道は今でも忘れられない。気持ちよかった。これならやっていけるって感じた。

 

それからは自分に合ったディスクを探すようになった。今の自分に合ったディスク。それこそがディスクゴルフのだいご味ではないかとさえ思っている。今の自分に合ったディスク。だからこそ自分の地図なんだと。自分の歩んできた軌跡。ディスクに出会った奇跡。その瞬間なのだ。

 

だからこそ、今あるディスクたちにはその瞬間まで待っていてほしいと思っている。会いたかった人と出会うまで。